【新婚1ヶ月で夫と死別の危機?】ワーホリ→留学エージェントを起業。逆境や葛藤に抗うマインドセット
#2 Merumo Unno / MYNDS Inc.
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今回のゲストは、カナダ・トロントで留学エージェントMYNDSを立ち上げた、女性起業家 Unno Merumoさん。会社名に込められた事業への想い、起業に至るまでの人生、元夫の病気やコロナによるロックダウンなど、どんな困難をも乗り越えてきたMerumoさんの強さの秘密に迫ります。
将来の海外起業家やビジネスオーナーの方にとって、実践的なアドバイスやインスピレーションがたくさん詰まっています。視聴後、あなたの感想や意見もぜひコメント欄でシェアしてください!
目次
Q.あなたの生い立ちや子供時代について教えてください。
出身は大阪です。もう本当に生まれてから小学校、中学校、高校とずっと大阪で生まれ育ち全部。カナダにワーキングホリデーに来るまでずっと大阪です。
(名前が珍しかったから、すごく率先してリーダーや調整役をされてたというお話をお伺いしましたが)
そうですね。(当時は)キラキラネームの走りで、今だといらっしゃるんでしょうけど、その時は本当に皆、例えば○○子ちゃんとか○○美ちゃんとか名前の中で、「めるも」ドーンっていう感じだったので、からかわれることも多かったんですけど、おかげでどうせ目立つしっていう目立ちたがり屋になったということもあるかもしれないです。
(何か部活動やクラブ活動はされてましたか?)
小学校のときはソフトボールをやってたんですよ。4~6年生、中学校までやっていて、元々小3まで髪の毛すごい長かったんですけど 、結構本気のソフトボール部だったんで、なんかみんな髪の毛どんどん短くなっていって最終的に刈り上げで、男の子に間違われるぐらいみんな短くてやってました。私も短かったです。
(結構活発な感じの子供時代って感じですかね)
そうですね。そうだと思います。
▲小学校時代のめるもさん(写真左)
Q.日本での学生時代や社会人経験について教えてください。
(学生時代は法学部だったと聞きましたが、選んだきっかけはありましたか。)
いや、もう本当特に何か法律がやりたかったとかっていうことではないんですけど、文系と理系と分かれてどれにするってなった時に、 文学もちょっと違うかなということで選んだので、すごい深い意味も特になかったんです。でも何か留学エージェントをやると、移民法を見たりすることがすごく多いし、経営をやると当然法律とか決まりとか労働法とかいろいろ見ることも増えたのでそのときに結構 とっつきやすかったっていうのはあったので、(法律の勉強を)やってよかったなと思います。
(社会人になって何か新卒で英会話スクール就職されたってことだったんですけど、元々英語は得意だったのですか。)
そうですね。勉強としてっていう、中学校のときのテストで勉強する英語としては得意で、高校まで行って、大学のときに海外旅行に行って、最初行ったのが多分グアムだったと思うんですけど、そのときにも当然ですけど「How are you?」とか聞かれるじゃないですか、それで初めて「本当に人が話してるじゃん」っていう何か衝撃というか、それでせっかく(英語を)勉強してきたし、いろいろ知ってるから、だったら話せるようにもなりたいなっていうのが大学のときの気づきですかね。それで急になんか本当にそれまで全然興味あったわけではないんですけど、「海外」「英語」にすごい興味が出ました。
Q.そこからカナダに来るきっかけはあったのでしょうか?
就職するまでにちょっと留学をしたいと、そのときは別にそれを仕事にしたいとか思ってなくて、どっちかとレジャーもつもりで短期留学でカナダに3ヶ月きたんですよ。 そこで「この国めっちゃ良いじゃん」というのと、その英語を話して生活するというのが自分の中でもすごく楽しいことだから「これがやりたい」っていうふうに結構ゴロンと変わった部分が ありました。就職活動もいろんなところを受けて、メーカーとか金融とかも受けたんですけど、最終的に英会話スクールで内定が出たときに、これやって、最終英語ををどこかで繋げてやっていこうというふうにはなったので、最初に思い描いてた法学部に入ったときの将来像と、卒業時点での自分の人生像みたいなのは緩やかに変わったのかなと思います。
(そしたらカナダに来たきっかけっていうのはちょっと行ってみようかなみたいな就職する前に大学生だと時間もあるし、みたいな感じですかね。)
本当にそのつもりでした。いわゆる就職活動のときのエピソードにするようなつもりで来ました。
Q.2回目に(カナダに)戻ってきたときは、カナダでの永住を目指してたのですか?
いや、今自分も留学の仕事をやっていて、問い合わせを受けると、永住権を目指してますとかに移民したいですっていうようなお話いただくのでびっくりするんですけど。私がワーホリで来たときは、ワーキングホリデーは1年のビザだと思ってましたし、その後に例えばビジターだったりとか進学とかっていうオプションが多分あるってことも認識せずにきてますし、ましてやその先に永住権があるっていうことも、たぶん何も制度としては知らずに来ているんですよね。なので1年終わったら帰るつもりで来ました。
すごいラッキーだったんですけど、ワーキングホリデーでカナダに来たときに韓国系の留学エージェントの担当者の人がたまたま急に辞めちゃったっていうことで、日本人を募集してたんですよ。それで面接を受けに行ったら、韓国人のオーナーの方が日本での経験も長かった方だったので、私が勤めてた英会話スクールの名前も知っていたから、似たような業務だからできるんじゃないって言われて、ワーキングホリデーだったらそのまま雇われたんですよ。そうすると現地で進学してる人のお話を聞いたりとか、 仕事上の関係でビザのこととか毎日目にするので、先輩の韓国人スタッフの人からいろんなことを聞いて、こんなオプションもあるの?ということを知って、残れるんだったら残りたいんだけどっていう気持ちになったのがワーキングホリデーのときの経験なんですよね。それで一度帰るっていうつもりだったんだけど、残れるなら残りたいなとかまた帰ってきたいなっていうとこに至りました。
▲ワーキングホリデー中のめるもさん(写真左)
Q.カナダに来てから文化の違いや日本と比べて不便だなって感じるところはありましたか。
私の場合は名前が変だっていうのもあって、でもカナダに来たら外国人もすごい多いから、普通の名前のうちの一つということで、別に変わってる人扱いされないし、カナダって「女性だから」とか、「日本人だから」というのもないので、結構息がしやすいというか、自由だなっていうふうに感じたのが一番最初だったので、海外生活で苦労を最初にしたかっていうよりはどっちかっていうと自由!みたいな、すごい来てよかったなって思ったのが、一番最初の感覚だと思うんですね。
苦労したことを一つ挙げるとしたら、 良くも悪くも日本人やっぱり意見を言わないじゃないですか。でもこっちの人って「What do you think?」とか「How do you feel about this?」とか本当に小さいこととかなんですけど、意見をすごく聞かれるので、日本人的には何を言わないといけないのかなっていうのがあって、言葉に詰まっちゃうことが結構あったんですけど、それは最初面食らったというか、 何で聞いてくるんだろうっていうのを思ったんですけど、でもいい意味で意見を言う機会が増えて、自分の意見をまとめることや言語化することができるようになったのは良いことだなと思っています。
Q.海外起業のきっかけはありますか。
起業自体を元々夢見てたとか、計画してたということは実は全然なくて、たまたま私が留学エージェントの立場からワーホリが終わって、一度日本に帰ってその後戻ってきたタイミングで、今度は語学学校の方に勤めたんですよ。そうすると留学エージェントとの付き合いがあるんですけど、そのうちの1人の方が今のところ独立して日本人のための留学エージェントを作りたいということで、考えていらしたところに、私がたまたま語学学校で今働いてるんですけど、もうちょっと直接的に日本人に役に立つことをしたいんですよね。みたいな相談を持ちかけたのが、もう相手にしてみたら、「よし!」みたいな「一緒にやらないか」ということになって、 それに「Yes」と言った格好になるので、ビジネスモデルだったりとかビジョンみたいなものは、元ビジネスパートナーが一番持ってた部分ではあります。私はどちらかというと発展段階で仲間入りしたので、自分がイメージしていたキャリア像の中に起業が入っていたわけでは元々は全くなかったです。
Q.事業の中で大切にしている価値観を教えてください。
今の会社の「MYNDS(マインズ)」という単語を選んだときに、ちょっとユニークにするために「Y」にはしているんですけど、「Mind(マインド)」っていう単語を元々考えたんですけど、その単語って英語で「十人十色」「Many men, Many minds.」という言い方があったり、何かたまたまそのとき見てたTED TALKでTemple Grandinさんの言葉で「The world needs all kind of minds.」という、いろんな人がいろんな考えを持っていて当たり前っていうことだったりとか、いろんな価値観がある中で世の中って回っていくんだなっていうのがあるので、今の会社をやるにしても、いろんなスタッフや留学に来る方のできることだったりやりたいことだったり、持ってるものだったりとかって全部違うと思うので、そこが活きるようなサポートができたらいいなというのが、一応企業名前の由来にはなっています。
▲株式会社MYNDSのオフィスで仕事中のめるもさん
Q.ビジネスとプライベートはどのようにしてバランスを取られていますか。
そうですね。そういう意味でバランスが取れてなかったのは20代後半、28のときに会社をやり始めているので、そこからの10年ぐらいが、とにかくずっと忙しかったんですね。もう全然バランスがむしろ取れないぐらいだったんですけど、月並みというかほとんどの方がそうだと思うんですけど、やっぱりコロナで強制的にこのビジネスがストップになったので、そのタイミングで趣味だったりとか自分の時間だったりとか、何にもしない時間、仕事がないから何もできない時間みたいなのができたことで、大きな転換点になったのかなと思います。
(そのときに何か新しく始めた趣味とかありますか)
コロナの前ぐらいからなんですけど、今はもうやってないですけどアイスホッケーをやってみたりとか、筋トレとか、あとゴルフですね。元々趣味程度ではやってたんですけどコロナのときってそれしか本当にできなかったからゴルフはすごいやるようになりましたね。日本だと上手くないとコースとか出ないものだと思うんですけど、カナダでは特にコロナのとき始めた人もすごい多かったので、下手くそでも楽しめるから、はい。それはあったと思います。
Q.今までの人生の中で、挫折や最もつらかったことは何でしたか?
直近で思い出すのはやっぱりコロナのときで、そのタイミングでもちろん従業員もいましたしそのときビクトリアとモントリオールのオフィス持ってたので、3ヶ所リースある状態で強制ストップになったときに、 「うわ、どうしよう」っていうのは、あったんですけど、そういうのって自分の責任のものだから何とかするしかないし何とかやるしかないしっていう感覚にはなるんですけど、
一番カナダにいて辛かったのは、このカナダ生活の一番最初で主人が病気だったときは、ワーホリ生としてはそれなりに英語が話せる状態だったんですけど、看病で病院に着いていく、病室に一緒にいる、看護師さんが言ってることが基本的に何一つわからない、薬の名前を覚えられない、とりあえず座ってるしかできないので、あれが多分人生で一番自分が格好悪くて、ださいなって思った経験だったかなとは思います。
(それをめるもさんはどのようにして乗り越えたのでしょうか。)
すごいあのときになんかかっこ悪いなと思って、英語ができない、できるようになったと思ってたのに元々全然終わらないぞって思ったのと、ワーホリっていうテンポラリーの滞在者から移民になってそこから仕事をやらないといけない、さっきの起業の話もそうですけれども、このあと何年間か自分が食べていくためのキャリアを作っていかないといけないっていう、その最初のスタートラインのところが一番ハードだったので、でも終わらないじゃないですかカナダの生活は。カナダに来るって決めちゃったから、あと20年30年40年こっちで生活していくってなったときに、 やるしかないし、今後も多分似たようなこといっぱいあるし、1個ずつこなすしかないよなっていうのが、たぶんモチベーションというか、そのときの乗り越えるための考えだったとは思います。ずっと来るじゃないですか、結局。移民の申請の書類やるっていったらまたわからないし、銀行で何かお金の話するって言ったら、単語がそもそもわからないし、数字もうまく言えないしとか、 家を買うとか借りるとかってなったらもうその単語もわからないし、書類もわからないし、読まないといけないしみたいな。エンドレスだと思うんですけど1個1個やるしかないですよね。
(ネガティブに考えるんじゃなくて、すごい前向きに前向きにっていうところがあるんですかね。)
そうですね。振り返ったら確かにそういうたとえば自分のインタビュー見ても頑張ったなって思ったりするし、その当時のことを考えると、そのときに何かすごいことをやり遂げようと思ってたわけでも全然全くないわけで、振り向いたらなんか一歩ずつやってきたのかなっていう、本当それだけですかね。
Q.今の事業に対する思いをお聞かせください。
さっきの起業のところでも、すごい目標があって、ちょっと格好悪い言い方ですけど、すごいそういう目的意識を持ってやったものってかっていうと、そうじゃない部分ももちろんあってワーホリや留学のときもすごく大それた目標があって、それを計画してきたわけでもないっていう部分もやっぱりちょっとあって。
でも今の本当に若い方たちで、留学の相談乗っていてもすごく思うんですけど、大変じゃないですか。いろんな情報が出てて、だからいろんなことをちょっと考えないといけない。事前に何か大それたものがないといけないような、そんな気持ちにたぶんなっちゃうこともあると思うんですけど、でも本当にスタートの一歩って、何もわからないところでえい!って始めたものが、なにかに繋がったりはするので、留学っていうのは本当にただのきっかけでしかないとは思うので、なにかそのお手伝いがきっかけになればいいなっていうのが、今、会社をやっていてよく思っていることではあります。
会社の名前としても、たとえば「留学センター」といった単語をつけてないのは、それがさっきの話ともちょっと繋がるんですけど、留学が目的では絶対ないと思うので、それがきっかけになって何かに繋がることもあるし、私も同じように違うことを例えば将来的にまたやってるかも知れないので、根底に繋がる部分っていうのは、本当になにかきっかけになって、新しいことを始めて、世の中にいろんな才能だったりとかいろんな人が出ていったらいいなと思います。
▲株式会社MYNDSのオフィスでのめるもさん(当時の生徒さんと)
Q.自身のこれからの人生やキャリアについてビジョンはありますか。
難しいんですよ、自分って。さっき元主人っていって、あの元主人って生きてるんですけど、離婚したんですけど、でも今もトロントに住んでる人だから、元主人と仲良くしていて、情報交換とか仕事に関する相談をお互いにしたりとかっていうのもありますし、親御さんと今もあったりとかっていうのもあって、良い関係が築けているので、カナダに来るきっかけを与えてくれたものなので、それ(結婚)自体は一度フェーズとしては終わったんですけど、この次仕事を中心にしていくのか、そういうパートナーみたいなものを中心にしていくのか、何かわかんないですけど、今から何か新しいことをできたら良いなとは思ってはいます。まだちょっと決まってはいないんですけど。
Q. めるもさんの人生を一言で言うと?
「ジェットコースター」かなって思っていました。上がったり下がったりが結構激しいので、でもずっと走ってる感じでびゃーっといってる感じなので、はい。ジェットコースターかなと思ってました。
Q. めるもさんの座右の銘を教えてください。
別のインタビューで「臥薪嘗胆」が私の座右の銘なんですっていれたら、読んだ人から「あれは復讐するは無しの故事成語からできているのに、お前は復讐をしたいのか」と言われて、誤解を与える座右の銘だったのかなと思ったので、せっかく機会をいただいたのでその話をすると、私的には「悔しい」っていう気持ちが多分すごく自分の中の原動力になるんだろうなって思ったんです。「臥薪嘗胆」って薪の上に伏せて、苦い肝を舐めてでも次の機会を待つみたいなところをエッセンスとして私は取って、やっぱり英語が下手だなと思った経験だったりとか、 そういった悔しい気持ちっていうのが、「じゃあ見返してやるぞ」とか「できるようになってやるぞ」っていうところが自分の原動力なので、そういう意味で、(座右の銘は)臥薪嘗胆です。
Q. 海外での起業を考えている人たちに向けて、アドバイスや今からやっておいた方がいい準備は何ですか?
今、私の話を聞いていただいて、 そんな受動的な理由で起業したのかって、もしかしたらがっかりされた方もいらっしゃるかもしれないんですけど、私としてはたまたまそのチャンスが降ってきたっていうのがあって、でもその前の段階で、やっぱり勉強してたことだったりとかそれまでのコネクションだったりとかが、起業をしてからすごく活きたっていうのがあるので 、いろんな苦しいこともあったけれども、12年仕事を続けてこられてるっていうことは、何か自分がやったことってのがあると思うんですね。
なので起業したいっていうと、例えばすごく大きなビジネスモデルを作ることだったりとか、そういうことに頭の向きがちだとは思うんですけれど 、まずは人脈も含めて、まずは自分がそういうふうに何かチャンスを与えられたときに、ぽんっとYesと言ってできるような下準備もすごく大事だと思います。
あとは私みたいに多分そんなにすごくすごくすごく考えずに「やってみよう」ってポンってやってみるちょっとした勇気みたいなものがあれば道は開けると思うんです。 なので起業するとか起業家とか経営者とかってすごく難しいことのようにもしかしたら感じるかもしれないんですけど、全然そんなことないよっていうのもお伝えしたいです。
The Stories behind my story視聴者限定特典!
株式会社MYNDS代表Merumoさんとの一時間無料カウンセリング!
今回のThe Storiesのインタビューを見て、Merumoさんに留学について相談したい、海外でのキャリア形成について相談したいという方はお気軽にお問い合わせください!
Merumoさんからの一言
”MYNDSのカウンセラーも元々は留学経験者です。留学で得るものは決して語学力だけではなく、カナダでの生活や、様々な人との出会い、失敗や成功を経て、どなたもきっと「考え(mind)」が大きく変わるはず。その新しいマインドで、人生やキャリアをより豊かに、自由に楽しんで頂くお手伝いができたらと思います。”
会社名 | MYNDS Inc. |
代表者名 | Merumo Unno |
所在地 | 2 Bloor Street West, Suite 700 Toronto, ON M4W 3E2 |
事業内容 | カナダ全土の語学学校・専門学校・大学・カレッジへの留学プランニングと手配 ホームステイ・学生寮・保険など留学付随サービスの手配 カナダ渡航サポートの提供 英語教育コンテンツの発信 |
Webサイト | https://mynds-canada.com/ |
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